HAL_9000

メンヘラクソニートのおはなし

注ぐ

姪さんに会ってきた。

僕のような死のうと思ってる奴が姪さんみたいな無垢な存在に会ってもいいものかちょっと躊躇したけど。

まだ11ヵ月満たない姪さんは今日もうれしそうに僕の髪を抜けるぐらい引っ張ったり(まじで何本か抜けた)、這いずり回ったり、僕のあげたおもちゃで必死の形相で遊んだり、生命力の塊だった。

僕にもあんな頃があったんだろうか。ふと気になっておかんに聞いてみた。

おかん「静かな子やったよ」

やっぱり姪さんみたいな生命力の塊ではなかったようです。

僕はたぶんそういう生命力みたいなものが薄いんだと思う。

夕方、姪さんの散歩に付き合った。

姪さんは相変わらず従姉妹の胸元で暴れていた。すごいな、と淡々と思いながら歩いた。

姪さんはいろいろな大人から愛を注がれている。

僕が同じくらいの年の頃、おかんは1人で僕のことを必死で見ていた。

この差はどこかで何かを生むのだろうか。

 

おばちゃんの家でこの間から進めている、年金とか手帳とかの話をおばちゃんにした。

おばちゃんは少しだけ泣きながら「それがええ、それがええよ」と言っていた。

僕も少しは愛されているんだなあと思った。

死のうと思う気持ちが少し薄まった。

 

 

 

 

 

でも相変わらず死にたくはなる。